Murashige & Skoog (MS)培地は植物組織培養に使用される培地の一つです。培地の調製を効率化するために、貯蔵液を作成しておくと便利です。
Googleで検索すると、4分割する貯蔵液の調製方法を見つけられると思いますが、ここでは、6分割で貯蔵液を調製する方法をまとめます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/26/6/26_6_386/_pdf/-char/ja
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1399-3054.1962.tb08052.x
貯蔵液1(窒素・マグネシウム)
使用量
培地1L当たり 20ml
濃度
50倍液
主要成分
化合物 | 必要量(1000ml) |
---|---|
NH₄NO₃(硝酸アンモニウム) | 82.5g |
KNO₃(硝酸カリウム) | 95.0g |
MgSO₄・7H₂O(硫酸マグネシウム) | 18.5g |
100倍液にするとKNO₃が過飽和となり、低温貯蔵で沈殿が生じるため、50倍液とする。
貯蔵液2(カルシウム)
使用量
培地1L当たり 10ml
濃度
100倍液
主要成分
化合物 | 必要量(500ml) |
---|---|
CaCl₂・2H₂O(塩化カルシウム二水和物) | 22.0g |
貯蔵液3(リン酸)
使用量
培地1L当たり 10ml
濃度
100倍液
主要成分
化合物 | 必要量(500ml) |
---|---|
KH₂PO₄(リン酸二水素カリウム) | 8.5g |
貯蔵液4(鉄キレート液)
使用量
培地1L当たり 10ml
濃度
100倍液
主要成分
化合物 | 必要量(1000ml) |
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Na₂-EDTA(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム) | 3.73g |
FeSO₄・7H₂O(硫酸第一鉄七水和物) | 2.78g |
混合後、100℃の湯浴で10分間加熱するとキレート形成が確実に行われる。
貯蔵液5(微量要素)
使用量
培地1L当たり 10ml
濃度
100倍液
主要成分
化合物 | 必要量(1000ml) |
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H₃BO₃(ホウ酸) | 620mg |
MnSO₄・4H₂O(硫酸マンガン四水和物) | 2230mg |
ZnSO₄・7H₂O(硫酸亜鉛七水和物) | 860mg |
KI(ヨウ化カリウム) | 83mg |
Na₂MoO₄・2H₂O(モリブデン酸ナトリウム二水和物) | 25mg |
CuSO₄・5H₂O(硫酸銅五水和物) | 2.5mg |
CoCl₂・6H₂O(塩化コバルト六水和物) | 2.5mg |
秤量の工夫
- モリブデン酸ナトリウムは 2倍量 を計量し、溶解後半量を使用。
- 硫酸銅・塩化コバルトは 20倍量 を計量し、溶解後1/20量を使用。
貯蔵液6(ビタミンおよび補助成分)
使用量
培地1L当たり 10ml
濃度
100倍液
主要成分
化合物 | 必要量(500ml) |
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ミオイノシトール | 5g |
グリシン | 100mg |
ニコチン酸 | 25mg |
ピリドキシン塩酸塩 | 25mg |
チアミン塩酸塩 | 5mg |
小分けして凍結保存する。